UiPathはRPA製品の1つで、プログラミング不要で作業を自動化するロボットを開発することができます。
この記事では、Excel表のデータを取得して、Accessデータベースへインサートする処理をUiPathで構築する方法を紹介します。
1. 入力となるExcelテーブル
ファイル名を「SampleDatabase.xlsx」とします。1行目がヘッダで2行目からデータになります。
項目は、左から「なまえ」「役職」「給料」になります。
2. 出力先のAccessデータベース
ファイル名を「SampleDatabase.accdb」とします。テーブル定義は以下のとおりです。
フィールド名 | データ型 |
---|---|
なまえ | 短いテキスト |
役職 | 短いテキスト |
給料 | 通貨型 |
3. UiPathに必要なパッケージ
Accessデータベースを操作するアクティビティを使用するため、「UiPath.Database.Activities」というパッケージをインストールします。
4. UiPath シーケンス
全体像は以下のとおりです。
処理順序は、以下のとおりになります。
- Excelアプリケーションスコープを使用して、「SampleDatabase.xlsx」を開く
- 範囲を読み込みアクティビティを使用して、データテーブルへ取得する
- 接続アクティビティを使用して、Accessデータベースへ接続する
- 繰り返し(各行)アクティビティを使用して、データテーブル内を1行ずつループ
- 非クエリを実行アクティビティを使用して、INSERTクエリを発行
- 切断アクティビティを使用して、Accessデータベースの接続を切断する
5. 接続アクティビティ
接続アクティビティを使用して、Accessデータベースへの接続情報を作成します。
接続ウィザードを使用して作成していきます。
データソースは、「Microsoft Access Database File」を選択します。
「Database file name」に「SampleDatabase.accdb」のパスを指定します。
ユーザー名とパスワードは初期値のままでOKです。「Test connection」ボタンをクリックし、接続確認を行います。
接続に成功すると、以下の画面が表示されます。
「OK」ボタンをクリックして閉じます。
今後の処理で接続情報を使用するため、出力プロパティの「データベース接続」に「Con」変数を追加しておきましょう。
6. 非クエリを実行アクティビティ
このアクティビティで、INSERTクエリを発行します。INSERTクエリは以下のように定義します。
"INSERT INTO サンプルテーブル VALUES (@NAME, @POST, @SALARY)"
パラメータに、データテーブルから取得した値をセットします。
「接続設定」プロパティの「既存の接続」に「Con」を指定します。
7. 切断アクティビティ
Accessデータベースへの接続を切断します。
「接続」プロパティの「データベース接続」に変数「Con」を指定します。
8. 実行方法と結果
「ファイルを実行」から実行します。
このように、データが格納されることを確認します。
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