質問や疑問は、あらゆるところで知識の質が向上します。たとえば、会議で 質問すると理解が深まります。これは、質問した人だけじゃなく、質問を 聞いていた人にも効果があります。
質問がもたらす効果について説明します。
会議中の質問が理解を深める
会議にはいろいろな種類のものがあります。部内周知のための会議であったり何か物事を決める会議。システム設計レビューやシステムリリース承認会議など様々です。会議での質問は自分自身の理解を深める大きな力になります。ただ聞いていただけでは耳しか使っていませんが、質問すると、自分の言葉で発言することで運動神経を使いますし、この会議で得られた知識を応用する力も使います。
- 知識の入力:会議発言者から発せられた言葉を耳で聞く
- 知識の応用:質問内容を考える
- 運動神経の利用:質問を発言する、
- さらなる知識の入力:回答を耳で聞く
「文武両道」という言葉がありますが、これは勉強とスポーツ両方やるということではなく、勉強などで得られた知識を、実際に体を使って応用する、という意味です。上記に挙げた例のように、会議の中で得られた知識から応用して質問を発言する、ということもこれにあたります。
最近では運動神経の使用頻度が大きく減っているそうです。アウトプット大全によると、インプットとアウトプットの黄金比は3:7が理想と書かれています。会議で質問しないということはアウトプットが「0」ということですので、これでは得られた知識を応用できません。会議での質問は知識の習得と応用に大きく貢献します。
会議前に質問を考えておくことで理解が深まる
会議前、あなたが主催者ではないときどのような準備をしていますか?特になにもしていない人がほとんどと思いますが、会議前に質問を考えておくことで、その会議の質が大きく変わります。
- この会議で自分はどんな知識を得たいのか、何を理解したいかを事前に考える
- 事前に配布された議題・レジュメから質問事項を事前に考える
- この会議で、最低限なにを決定したいかを事前に考える
たとえばこのような質問を事前に考えておきます。そうすることで会議前の自分の知識を使用していろいろな思考が始まり、頭の中の知識を整理することができます。
会議がスムーズに進行する
また、会議前に質問を考えておくことの効果はこれだけではありません。事前に質問を考えておくことで会議がスムーズに進行します。主催者が説明したい内容が事前に理解できていますので、質問までスムーズに進行します。会議の本質は主催者と参加者の質問ですから、そこに多くの時間をかけることができます。
会議をスムーズに進行させるテクニック
主催者が会議をスムーズに進行させるテクニックは以下があります。
- 議題を事前に展開する。
- レジュメ・会議資料を事前に展開する
- この会議で決めたいことを事前に展開する
- 想定問答を内部的に考えておく
まず「1.議題を事前に展開する」ということは、出席者に対して、「どのような話しをするのか」を手っ取り早く理解してもらえるということです。一つ一つ説明しなくても済む部分が増えますので、進行はスムーズになります。
「2.レジュメ・会議資料を事前に展開する」も、会議の内容を事前に理解してもらう手助けになります。ただし出席者の中には忙しい方も多いですから、すべて読んでもらおうと考えるとがっかりすることになるかもしれません。そのため、見てほしい内容をピンポイントで指定しておくことが重要です。資料すべては見る気になれませんが、数ページまたは1ページの半分なら見てもらえると思います。
おわりに
会議を有意義なものにしようとするには、主催者と出席者両方の努力が必要ですが、会議の本質は「説明」ではなく、「質問を通した主催者と出席者のキャッチボール」にあると思います。「説明」だけならわざわざ会議室に集まってもらう必要はなく、メールや朝礼で済ませればいいのです。なぜ「会議」という形態をとっているのか、それをよく考えることが、より有意義なものになることにつながると考えています。
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