自分はパソコンを買うのが嫌いです。使うのも嫌いです。なぜかというと、
- 新しいOSを使うときにライセンス買ったり再インストールするのがめんどくさい
- スペックが足りなくなって使えなくなる
- 捨てるのがめんどくさい。データ消去して電気屋さんに引き取ってもらわないといけない。
- ファンがうるさい
というわけで、かれこれ1年くらいiPadをパソコン代わりにして使ってます。アプリやクラウドサービス、キーボードやマウスを使うことでPCの代わりになります。iPadはパソコンよりも薄くて軽いので持ち運びも苦になりません。
この記事ではiPadをパソコンとして使うために必要なアプリやガジェットを紹介します。
RD Client
RD Clientはリモートデスクトップクライアントです。リモートデスクトップ接続を許可しているWindowsなどを操作できるようになります。iPadだけではどうしてもプログラムのビルドや高度な統合開発環境を使うことができません。ですのでリモートデスクトップクライアントアプリは必須になるでしょう。
RDClientで接続したリモートホストは、iPadのローカルフォルダであるRD Clientフォルダをマウントできます。これを使うことで、iPadとリモートホストでデータをやり取りすることができるようになります。例えばリモートホスト側で編集した画像データをiPad側に取り込むことも簡単にできます。が、ちょっと通信速度が遅いので大きなサイズの通信には向かないかもしれません。
IaaS(AWS EC2など)
EC2 などのIaaSを使うことでWindowsでもLinuxでもMacでも全てのOSとアプリケーションをクラウド上で実行することができます。どんなハイスペックなマシンでもiPadから操作することができます。
料金が気になるかと思いますが、Windowsインスタンスでc6a-xlarge(4 vCPU, 8GiBメモリ)にかかる費用は以下のとおりです。
- オンデマンドインスタンスの1時間あたりの利用料:0.3766 USD
- プロビジョニングされたストレージ(EBS 汎用ストレージ SSD gp2)1GBあたり利用料:0.12 USD
1ヶ月あたり60時間(1日2時間)、100GBのストレージをプロビジョニングした場合は以下のようになります。
- EC2利用料:60 × 0.3766 = 22.596 USD
- EBS利用料:0.12 × 100 = 12 USD
- 1ドル = 130 円とすると、合計は(22.596 + 12) * 130 = 4497.48円
どうでしょうか。1ヶ月あたり約5,000円、1年で60,000円です。15万円くらいあればそこそこのスペックのPCが購入できると思うと少し高いですね。ですが、オンデマンドではなスポットインスタンスにしたり、WindowsではなくLinuxにすると、インスタンス利用料は半分以下に抑えることができます。
iSH
iSHは iPhoneやiPadで動くAlpine Linuxです。モジュールが入ってなかったりして動かないものもありますが、基本的にはLinuxなのでSSHやw3mやcurlやgccを動かすことができます。apk コマンドでインストールすることもできます。ただし自分が試した中ではdotnetは動作せず、pythonはかなりもっさり、nodeもまぁまぁもっさりでした。なので開発環境としては向かず、Linuxの基本的なコマンドを実行するのがいいのかなと感じています。
homeなどの各ディレクトリはファイルアプリからもアクセスできます。iPad側からファイルを置いたり、逆にiSHで生成したファイルをiPad側に置いたりできるので、結構柔軟な使い方ができて面白いです。
Annotable
Annotableは画像に四角や矢印を描いたりモザイクを入れることができるアプリです。ブログを書くときには必須のアプリで、iPadにも標準で画像編集できるアプリがインストールされていますが、こちらの方が断然使いやすいです。
以下のような機能があります。一部機能は有料となっていますので、必要に応じて課金することもできますし、不要であれば無料で使い続けることもできます。
- 四角を描く
- 円を描く
- 直線や矢印を描く
- 一部分を拡大する
- テキストを書く
- モザイクを入れる
- トリミングする
iCloud
iCloudはご存知の方も多いと思いますが、デバイス間でデータを同期させずことができるクラウドストレージサービスです。自分は容量が足りなくなって課金していますが、容量が少ない人は課金する必要はありません。iCloudを使う理由は、バックアップされるという安心感と、iPad側とのデータ同期です。冒頭でIaaSについて紹介しましたが、iCloudはブラウザからアクセスできますのでIaaSで作成したファイルをiCloudに同期してiPad側で編集すると言うこともできるようになります。
オフィスアプリ
Microsoftの ExcelやPowerPoint、AppleのNumbersやKeyNote、GoogleのSheetやSlidesなど、いろんなオフィスアプリがあります。それぞれ無料で使えますので、どれを選んでもいいと思いますが、やはりこれらがあると便利です。
Excelは馴染みがある方も多いと思いますので使いにくいと感じる人は多くないかもしれません。一方でNumbersはセルの色やフォントの色を変更するUIが異なっているので、どこから設定変更すればいいねんってことになる可能性があります。これはGoogleのSheetsと一緒ですね。
マクロの有無で言うと、ExcelはVBA、NumbersはAppleScript、SheetはGoogle App Scriptで記述することができますが、iPadから編集できるのはGoole Sheetsのみです。なのでiPadでの操作でマクロを作成したい場合はGoogle Sheetsを選択されてもいいかもしれません。
Visual Studio CodeとGitHub
これは完全にアプリ開発者向けのツールです。Visual Studio Codeを使用することでプログラミングしたりMarkdownドキュメントを書いたりすることができます。GitHubリポジトリにアクセスしてコードを編集したり、code-serverが稼働しているリモートマシンにアクセスすることもできます。Webブラウザ版で使用できる拡張機能も多いので使っていて楽しいツールです。
Bluetooth キーボード
PCとして利用するのであればBluetoothキーボードは必須です。私がお勧めするキーボードの機能は以下の3つです。
- 静音であること
- ファンクションキーがあること
- iPad ショートカットキーがあること(画面の明るさや音量、スクリーンショット、音楽の再生・停止がキーボードで操作できる)
- 充電式であること
キーボードの打鍵音は状況によっては周りの迷惑になる可能性もあるので、私は静音タイプかあまり音が気にならない製品を選んでいます。ファンクションキーは、Windowsなどを操作するときにあると便利です。iPadショートカットキーも同様ですね。
最後の「充電式であること」ですが、私は乾電池を持ち歩くのもゴミになるのも嫌いなので、充電式にしています。後述するモバイルバッテリーがあるといつでも充電できたり、充電しながら使用することができますので、あると便利です。
Bluetoothマウス
マウスもあったほうがいいですね。iPadなのでタッチ操作もできますが、わざわざ画面まで手を伸ばすのは少し面倒です。また、WindowsやLinuxを操作するときはどうしてもタッチする対象が小さくなってしまいますので、細かい操作ができるマウスがあると便利です。
マウスに求める機能としては、音が静かであることと、やっぱり充電式です。今は充電式でも300時間くらい使用可能なマウスがありますので、電池を持たなくていいというのはやはりメリットに入るかと思います。
ただ、使用中に電池が切れると厄介です。キーボードと違ってマウスは動かすので、モバイルバッテリで充電しながら使うということができません。そんな時は大人しく休憩しながら充電するのがいいかと思います。
モバイルバッテリー
モバイルバッテリーは外出時だけでなく、自宅の中でちょっとした充電にも使えますので結構重宝します。
おすすめとしては
- そこそこ大容量バッテリ
- 色々な端子がついている(USB、USBタイプC、マイクロUSB、Lightningコネクタなど)
iPadを充電しようと思うと結構大変ですが、iPhoneやキーボード・マウスを充電するのであれば大体のモバイルバッテリーでOKです。
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