Blazor とは、Microsoftが開発した Web UI コンポーネントです。.NETライブラリを使用することができ、C#で開発できます。
Blazorは2種類あります。1つはサーバーサイドBlazorで、ASP.NET core をサーバーに構築してデプロイします。もう一つはクライアントサイド Blazor で、Blazor wasmともいわれています。こちらはサーバーサイドが必要ありませんので、cdnなどを使用して公開することが可能です。
この記事では、クライアントサイト Blazor (Blazor wasm) のテンプレートを生成して公開するところまで説明します。
0 はじめに
以下のURLのように、ASP.NET サーバーを使用することなく、ブラウザのみでBlazorを実行できます。

1 .NET Core SDK をインストールする
以下のページから、.NET Core SDK をインストールします。

2 dotnet CLI が使用できるか確認する
以下のコマンドを実行して、dotnet コマンドが使用できるか確認します。
- dotnet –list-sdks
以下のように、インストールされたSDKバージョンが表示されるはずです。執筆時点では、3.1.201 を使用しています。
C:\Users\Haru>dotnet –list-sdks 3.1.201 [C:\Program Files\dotnet\sdk]
3 blazorwasm テンプレートをインストールする
以下のコマンドを実行して、blazorwasm テンプレートをインストールします。
- dotnet new -i Microsoft.AspNetCore.Components.WebAssembly.Templates::3.2.0-rc1.20223.4
4 dotnet new コマンドから、blazorwasm が表示されるか確認する
以下のコマンドを実行して、dotnet テンプレートを表示します。
- dotnet new
以下のように一覧で表示されますので、この中に「blazorwasm(Blazor WebAssembly App)」があるか確認します。
5 blazorwasm プロジェクトを生成する
以下のコマンドを実行して、blazorwasmプロジェクトを生成します。
- dotnet new blazorwasm -o blazorwasmsample
以下のように表示されれば、成功です。
C:\jwork\@Tutorial>dotnet new blazorwasm -o blazorwasmsample The template Blazor WebAssembly App was created successfully.
Processing post-creation actions… Running \’dotnet restore\’ on C:\jwork\@Tutorial\blazorwasmsample\blazorwasmsample.csproj… Restore completed in 11.5 sec for C:\jwork\@Tutorial\blazorwasmsample\blazorwasmsample.csproj.
Restore succeeded.
6 実行する
以下のコマンドを使用して実行します。
- cd blazorwasmsample
- dotnet run
以下のように表示されると思います。
info: Microsoft.Hosting.Lifetime[0] Now listening on: https://localhost:5001 info: Microsoft.Hosting.Lifetime[0] Now listening on: http://localhost:5000 info: Microsoft.Hosting.Lifetime[0] Application started. Press Ctrl+C to shut down. info: Microsoft.Hosting.Lifetime[0] Hosting environment: Development info: Microsoft.Hosting.Lifetime[0] Content root path: C:\jwork\@Tutorial\blazorwasmsample
http://localhost:5000 にアクセスして表示されるか確認しましょう。
7 Release バージョンで Publish する
以下のコマンドを実行して、Release バージョンで Publish します。
- dotnet publish -c Release
以下のフォルダに、Publish データ一式が出力されます。
- blazorwasmsample\bin\Release\netstandard2.1\publish\wwwroot
8 最後に
今回生成したビルドファイルは以下のURLにデプロイしています。

9 参考文献


Blazor のおすすめ本
私もBlazorを用いていくつかウェブアプリを開発しました。フレームワークがとても分かりやすく、簡単にSPAを作れることが楽しいと感じています。
Blazor wasm であればAWS S3のようなウェブホスティングサービスでアプリを公開することもできますし、Blazor Serverアプリであれば簡単に2要素認証を構築できます。
Blazor は現在も開発が進められているフレームワークですので本の情報は少しずつ古くなってしまいますが、全体的・体系的に学ぶには、本はとても有力なツールです。
電子書籍になっていますので、まずは試し読みから始めてはいかがでしょうか。
章 | 内容 |
---|---|
第1章 | Blazorの仕組み |
第2章 | 開発環境 |
第3章 | 最初のBlazorアプリ |
第4章 | コンポーネント |
第5章 | データバインディング |
第6章 | イベント処理 |
第7章 | Razor記法 |
第8章 | フォームと検証 |
第9章 | データベースアクセス |
第10章 | Web APIの活用 |
第11章 | SVGの活用 |
第12章 | JavaScriptとの連携 |
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