ほとんどの方はノートパソコンやデスクトップPCなどを利用して、プログラミングなどを行なっていると思いますが、私はiPhone+外付けキーボード+ディスプレイという構成でPCのように使用しています。
この記事ではiPhoneをPCのように使う方法と、メリット・デメリットを紹介します。
iPhoneをPCのように使うメリット
メリットを箇条書きにすると以下の通りです。
- PC購入など一時的に高額な支出をする必要がない(iPhoneと周辺機器、クラウドサービス利用料だけでOK)
- いざとなればiPhoneで作業ができる(iPhoneにすべて環境が整っているから。画面は小さいけど。)
- PCとiPhoneでデータを連携する必要がない(データはiPhoneのローカルストレージまたはiCloudなどクラウドサービスに蓄積される)
- PCスペックが不足する心配が不要(クラウドのハイスペックな環境に切り替えられる)
iPhoneをPCのように使うデメリット
デメリットもいくつかあります。
- コンピューティング環境はAWS EC2などのクラウドを使用するため、継続的に利用料が発生する
- iOS特有の操作になれる必要がある
- 外付けディスプレイにHDMI接続するのがめんどくさい
Macを利用している方はキーボードショートカットにすぐ慣れるかもしれませんが、Windowsを利用している方はキーボードでiPhoneを操作するときに違和感を感じるかもしれません。
3つ目は結構本末転倒な感じがありますが、テーブルにディスプレイと電源を常設しておくなど工夫すれば手間が少なくなると思います。
iPhoneをPCのように使う方法その1:周辺機器をそろえる
iPhoneをPCのように使うには以下のような周辺機器を揃える必要があります。
外付けディスプレイ
iPhoneの画面は小さいのでプログラミングなど小さな文字を扱う作業の場合は大きなディスプレイがあると便利です。
ディスプレイはHDMIが利用可能なものであればなんでもいいと思います。
私は以下のものを使っています。wintenのモバイルディスプレイは安いですが、電源を切ると音量や明るさなどの設定情報がクリアされるのがイケてないところです。
また、iPhoneとワイヤレス接続可能なディスプレイもあります。私は使ったことがないのでわかりませんが、遅延がどれくらいあるか気になります。
Lightning - Digital AVアダプタ
iPhoneとディスプレイをHDMIで接続する場合は必須です。少し値段が張りますが、不具合が少ないのでApple純正品は安心です。
https://www.apple.com/jp/shop/product/MD826AM/A/lightning-digital-avアダプタ
Bluetoothキーボードおよびマウス
Bluetoothキーボードは必須です。タッチキーボード(ソフトウェアキーボード)ではなく物理的なデバイスがある方が文字入力の操作性が格段にアップします。
マウスもあったほうがいいですが、キーボードショートカットが使えると操作性が向上します。
私はicleverのbluetoothキーボードを使ってます。3つ折型のコンパクトなキーボードです。マウスパッドがついているのでマウスは持ち歩いていません。ファンクションキーと数字キーが共通化されているので、ファンクションキーを押せません。
iPhoneをPCのように使う方法その2:外付けディスプレイ接続時のSafari設定
外付けディスプレイ接続時は、広い画面を使うことができますので、Safariの設定を以下のように変更します。
- デスクトップサイトをリクエストして表示する
- 必要に応じて拡大率を50%などに変更する
モバイルサイトは文字が大きくなっていますので、外付けディスプレイに接続した場合は文字が大きすぎます。
iPhoneをPCのように使う方法その3:iPhoneアプリを活用する
iPhoneアプリは本当にいろんなことができます。
- Markdownファイルを編集したい → Type
- 動画を編集したい → iMovie
- 画像を編集したい → 標準アプリPhotoの画像編集機能
- SSHで接続してコマンドを実行したり、リモートサーバ上のファイルを編集したい → code
これ以外にも様々なアプリが存在します。PCにインストールしていたアプリと同等のアプリがiOSで使える場合は、そちらの導入を検討してみましょう。
以下は私のホーム画面の一部です。
iPhoneをPCのように使う方法その3:クラウドサービスを利用する
iPhoneはやっぱりiPhoneなので、iPhoneでできないこともあります。その部分をクラウドサービスで賄います。
- Visual Studio Codeを使いたい場合 → github.dev の Visual Studio Code for web
- 画像や動画のファイル形式を変更したい → cloudconvert.com
他にもいろいろあると思いますので、ぜひ活用してみましょう。
iPhoneをPCのように使う方法その3:クラウドPC環境を構築する
iPhoneアプリやクラウドサービスを利用する方法を上述しましたが、これだけではプログラムのコンパイル環境などを構築することができません。
そのため、クラウド上にPC環境を構築してそこにiPhoneから接続して利用するという方法をとります。
私はAWS EC2にAMIイメージとしてWindows環境を構築し、スポットインスタンスで起動してリモート接続して使用しています。
スポットインスタンスなのでシャットダウンするとデータが消えます。その対策としては、githubにpushするか、Ubuntuサーバ(Light sail)に保存するなどしています。
最後に
Twitterをみると数十万のMacbook買いましたツイートをたまに見かけますが、自分にはメモリ 16GBでCPU 8コア程度で十分です。
またOSバージョンアップなどでストレージなどのスペックが足りなくなると増強や不用データ削除を検討する手間がかかるので、自分にはクラウド利用が合っていると思っています。
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